研究紹介/コラム - 画像処理の基礎【後編】

画像処理の基礎【後編】

当社では社内教育にも力を入れており、毎年開催する講座には社員の誰でも参加ができ、その人の業務と両立して学べるようになっています。前編では、画像処理の実習講座の内容について紹介しました。
画像処理の基礎【前編】

後編ではニューラルネットワーク(Neural Network、以下「NN」という。) を中心に紹介します。既に広く知られ、深層学習には不可欠なツールではありますが、NNは生物学的な神経回路網を模倣した機械学習の手法です。脳の仕組みを参考に、多層のニューロンで構成され、情報を処理・学習します。この仕組みを理解することで、機械学習の基本原理を把握し、実際の問題に適用できるようになります。

利用するライブラリ

深層学習を学ぶ上で、Kerasは高い柔軟性と使いやすさを兼ね備え、初学者から上級者まで幅広い層に支持されているライブラリです。

パフォーマンスではTensorFlow には劣るものの、ニューラルネットワークの構築や訓練を効率的かつ直感的に行うことができるので、講座ではそこまで大きなデータを扱わない点からも、Kerasを活用しています。

MNISTデータの学習

講座では、手書き数字認識の代表的なデータセットであるMNIST(Mixed Natural Institute of Standards and Technology database)を使用し、NNの学習プロセスを学びます。Kerasを用いたネットワークの構築、トレーニング、評価までの一連の流れを通じて、実践的なスキルを習得します。

畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた演習

CNN(Convolutional Neural Network、以下「CNN」という。 )は、画像処理において特に威力を発揮するアーキテクチャです。講座では、画像の特徴を階層的に抽出するCNNの仕組みを詳しく解説します。畳み込み層やプーリング層などの構成要素を通じて、なぜCNNが画像関連の課題に効果的なのかを理解します。

実際のデータに基づいた演習は、学習の定着において不可欠です。講座ではCNNを用いて、穀物画像データやポケモン画像データを使用した分類問題に取り組みます。

これらのオープンデータはkaggle(https://www.kaggle.com/) から取得可能ですが、現実の課題に対処するスキルを身につけ、実務でも応用可能な深層学習の知識を磨くためのきっかけにもなるでしょう。

画像処理講座を通じて、画像に対する基礎知識からはじまり、CNNの理解、実践的な演習まで、深層学習における幅広いスキルを身につけることができます。

技術の進化が著しい現代において、深層学習の知識はますます重要となります。本講座がその一助となるよう、社員のフィードバックを反映しつつ、社内教育の充実にもつなげたいと思います。

研究紹介/コラム ー 画像処理の基礎【後編】